腰痛の原因が「腰」以外にある場合が多いことを知っていますか?

2018.9.27

livest!編集部

 

人生を楽しむ「健康を追求する」

腰痛の原因が「腰」以外にある場合が少なくないことを知っていますか?

雨の日が続き、一気に肌寒くなったことで、持病の腰痛が気になり始めてマッサージに通っている人もいるかもしれない。念入りに腰をマッサージしてもらい、家のお風呂でじっくり温めても、翌日のデスクワーク中にはいつも通りの腰の痛みを感じる……そんな経験を繰り返してはいませんか?

あなたのその腰痛の原因が、もし「腰」ではないとしたら? 毎週のように通っているマッサージも腰に巻いているコルセットも悪化を防ぐという意味では大切であっても、腰痛を和らげる対処にはなっていないとしたら?

「腰痛の原因は腰以外の場所にあることも多いんです」と教えてくれるのは、水泳界のレジェンドである北島康介さんら日本競泳陣の専属トレーナーを長く務める知る人ぞ知るボディコンディショニングのエキスパート、小沢邦彦トレーナーだ。

人間の体はそれぞれの筋肉や関節が複雑に関係し合って成り立っていて、痛みを感じる部分だけが問題ではなく、別の部位にある問題の影響で腰に負担がかかり、痛みが発症していることも少なくないと、小沢さんは言う。

小沢さんの解説を読んで、あなたの腰痛、もう一度対処法を見直してみてはいかがですか?

 

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腰痛は腰が原因とは限らない!ゴッドハンド直伝の自宅で手軽にできる指圧法

小沢邦彦

FLUX CONDITIONINGS

「腰痛で『いくら腰をマッサージしても治らない』と悩んでいる人もいると思いますが、じつは腰痛は腰をマッサージするだけでは治らない場合も多いんです」

腰痛の意外な原因について教えてくれたのは、競泳日本代表選手をはじめ、多くのトップアスリートの活躍を支え続けるボディコンディショニングのゴッドハンド、小沢邦彦さん。

「じつは腰痛というのは、太ももとお尻の筋肉が張っていることで起こる場合が多いんですよ。これらの筋肉をほぐすことで腰痛の根本的な根っこの治療になります」

 

日本オリンピック委員会強化医科学スタッフや日本トレーナー会議副代表としてオリンピックや世界選手権に競泳代表のトレーナーとして帯同し、北島康介選手らのメダル獲得に大きく貢献している小沢さん。現在は東京・代官山にある高級スポーツ施設「FLUX CONDITIONINGS」内のREFRESH指圧CENTERでボディケアを担当。トップアスリートはもちろん、一般のスポーツ愛好者たちの体のメンテナンスを行っている。

 

「例えば、ギックリ腰で悩んでいる人は、腰自体よりも臀筋というお尻の筋肉が硬くなることで痛みが発症している可能性が高い。でも、それに気づかずに痛みが出る腰ばかり気にしてしまい、なかなか腰痛を改善できないで困っている人が多いんです」

そう語る小沢さんに、前回に続き、健康が気になり始めた30代、40代のアラサー&アラフォー世代向けに「自宅で手軽にできる腰のセルフマッサージ」を教えてもらった。

「この腰のマッサージは、道具もいらず寝転がりながら気軽できるので、腰痛で悩んでいる人はぜひ試してみてください。そして、できれば腰やお尻の筋肉の位置を頭に入れつつ、拳を置く位置や体重のかけ方を変えることで『今、どの筋肉が刺激されているのか』をイメージしながら行ってもらえるとより効果的です」

「疲れを残さない簡単セルフボディケア」
腰のセルフマッサージ

1)床、ベッドなどに軽くヒザを曲げて仰向けに寝転ぶ

2)腰の張りを感じる場所に両手の拳を置く(指の中指、人差し指が患部に当たるように)

3)足を左右に倒すことで拳に体重が乗り、腰が適度に指圧される

4)自分で気持ち良く感じる場所や足の角度を探りつつ、腰を指圧する

※片方の足をヒザ上に掛けて、足を組んだ状態で足を倒すとより荷重が掛かるので、より強く指圧される

※両足を上げて足の重みを利用することで、より強い刺激で指圧できる

 

■指圧の強さの強弱のポイント整理

軽め(ヒザ立て)

やや刺激強い(片足荷重)

刺激強い(両足荷重)

 

■拳の置く位置のポイント整理

「腰を中心に、背筋に沿って拳の位置を上下左右にずらすことで、腰痛を引き起こす要因となる筋肉をほぐすことができます」(小沢さん)

「脊柱起立筋」を刺激する

「広背筋」を刺激する

「大臀筋」を刺激する

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