身体の老化は40代にとって他人ごとではない

2019.1.25

livest!編集部

「使わなければ衰える」身体の老化は40代にとって他人事ではない

健康的な身体を手に入れる

「メディアから学ぶ」

60(カンレキ)すぎたら本気で筋トレ!

船瀬俊介

 

 

他人ごとだと思っていると10年後、後悔するかもしれない

タイトルだけを見れば「まだ自分には早い」と手に取りさえしない40代がほとんどだろう。

しかし、普段から運動習慣がないビジネスパーソンの身体は、もしかすると実年齢以上に各パーツの老化が進んでいる可能性もある。

30代、40代の生活習慣を振り返ってみて、ほぼ運動習慣がないと言える人にとって、本書の内容はじゅうぶん意味のあるものだと言える。

「使わなければ衰える」

これは本書の中に出てくる言葉で、19世紀の著名な博物学者ジャン=バティスト・ラマルクが進化論を唱えた際に提唱した法則の1つだ。

この「動物がよく使う器官は発達する」という趣旨の「用不用説」は、ラマルクによって提唱された進化論であり、個体が後天的に身につけた形質が子孫に遺伝し、進化の推進力になるという理論だ。

「筋肉は老化せず、退化する」

著者の船瀬俊介さんは、ラマルクの進化論の一文を流用し、身体、特に筋肉や骨は歳を重ねて老化していくのではなく、使わないことでどんどん退化していくと書いている。

トレーニングで筋肉に負荷をかけることで筋肉がが強化されることは誰でもわかるが、船瀬さんは骨も同様に負荷をかけることで骨も強化されると言う。

筋トレで筋肉を強化すると、筋肉だけでなく骨にも相当の負荷がかかる。その結果、「骨芽細胞」が「破骨細胞」より優位になって骨が強化される。逆に、寝たきりになると骨組織の異化作用が加速され、骨からカルシウムなどが脱落することで骨組織がスカスカになる「脱灰現象」が起こると書く。

意識的に運動する習慣がなく、普段から階段よりエレベーターやエスカレーターを選び、週末は車移動ばかりという30代、40代の身体は、自分が思っているよりも実際は老化が進んでいる可能性が高い。

そしてそのまま60代になった時に、改めて健康的な体を手に入れようと思っても間に合わないかもしれない。

この本は、60代でも健康的な身体を維持したと考える40代にとって、読むべき価値のある本かもしれない。

 

 

60(カンレキ)すぎたら本気で筋トレ!

船瀬俊介

興陽館(2018年8月発行)

関連記事