「答えを自分で発見する」手助けがトレーナーの役割

2019.3.27

livest!編集部

本格始動してもらう前に「パーソナルトレーナーってこんな人」

人生を楽しむ「キレイを追求する」

トレーナーの役割は「答えを自分で探す」サポートすること

パーソナルトレーナーの需要が高まっている。

自己流でトレーニングするだけでは得られない効果を求め、トレーニングのプロフェッショナルの指導を受けたいと考える人が増えるとともに、独自の理論に基づいたパーソナルトレーニングジムのオープンも増えている。

特に仕事やプライベートで多忙でなかなか時間が取れない30代、40代にとって、効率良く結果を引き出すパーソナルトレーナーの存在はありがたい。若い頃と違い、筋トレも易々とはできなくなっている衰えた体やトレーニング中の苦しむ姿を、他の人に見られなくて済むというプライベート感も嬉しい。

そんな中、プロアスリートや人気モデルたちを指導するなど、すでにトップトレーナーとして人気を博しているパーソナルトレーナーがいる。IWA ACADEMYでパーソナルトレーナーとして活動する田邉大吾さんもその1人だ。

メジャーリーガーの岩隈久志投手やJリーガーなど、多くのトップアスリートから絶大な信頼を集める田邊トレーナーに、現在のパーソナルトレーナーとしてポジションを得るまでのプロセスなどを聞いた。

パーソナルトレーニングに興味を持っているアラサー&アラフォー世代の人に向けて、人気トレーナーとなるまでの秘密やパーソナルトレーニングの魅力を語ってもらう。

Q. IWAとしての指導の方針・指針について

IWAの大きな特徴は「マンツーマン指導」という点。たとえ相手が小学生でも「今、どう感じた?」「やってみてどう?」とか対話を重ねながらトレーニングできるところは大事にしています。

Q. 個人の指導方針や指針、理念について

トレーニングっていうと、「筋力つけて、パフォーマンスを上げるもの」だと誤解されがちですが、下手な人が闇雲に筋肉つけても、ただマッチョな下手くそになるだけ。「うまくなる」と「筋肉をつける」というのは同じ延長線上にないので、「どうやったらうまくなれるのか?」という問題定義に対して、トレーニングがその問題解決の助けにならなければ意味がないと思っています。

だから、私の仕事は、選手自身が自分の身体を知った上で、「どうすればうまくなれるのか」を自分で探すことができるようにサポートすることだと考えます。

Q. トップアスリートを指導する際に意識していること

トップアスリート、特に超一流の選手は自身だけがわかる「特別な感覚」を持っているので、それを邪魔しないように注意しながら、本人の感覚と実際の動きのズレがあればちょっとサポートするというイメージです。

超一流のアスリートですでに活躍している選手ってもうそんなにトレーニングすることはない、現状維持でもじゅうぶんです。

Q. 逆に小学生に指導する際に意識していること

小学生にしろ、トップアスリートにしろ、「自分のやっていることを自分で気づいてもらう」こと。それは一緒です。こちらが一方的に「これやって」と進めていくと、結局、本人は自分が何をやったか理解しないまま終わってしまう。特に小学生の場合は余計にそうなりますよね。

だから、とにかく一方通行ではない指導。自主的なレベルアップのサポートという役割を意識しています。

Q. 経歴に「カリフォルニア州立ロングビーチ校」とあります

中学生時代、運動神経が良くて、野球部で「1番ショート」でプレーしていたんですが、身体が華奢で飛距離を出したくてフィジカルトレーニングを独学で学び始めました。その頃から「将来はスポーツトレーナーになりたい」と考えていたんですが、自分のイメージにぴったりな大学がなく、「アメリカの大学に行けば、英語も身についてちょうどいいかも」程度の気持ちで進学しました。海外に憧れていたとかは、まったくなかったですね(笑)

Q. アメリカで学んだこと

どのスポーツをやるにしても、日本とは比較にならないくらいに環境が素晴らしい。特に「ロングビーチ校」は設備が半端ない!(笑) 全米大会も開催できるほどの全米屈指の体育館があったり、野球でも練習場が天然芝! 試合の時は観客スタンド付きのスタジアムがある。

これだけの環境が整っているので、世界中から超一流アスリートが集まってくるんです。そういうバケモノみたいなアスリートたちを間近で見れたことが大きかったですね。

Q. IWAで指導することの魅力

IWAはお客さんの層が幅広いというのが大きいです。岩隈久志投手のようなメジャーで何年も活躍する超一流アスリートから、小学生やおじいちゃん、おばあちゃんもいる。これだけ多様な人たちを同じ時間、同じ場所で、同じ器具を使って、平等に指導できるってなかなかないと思います。

そんな中で、次の試合で活躍するためにレベルアップをめざす人もいれば、健康維持や腰痛改善に訪れる人もいて。そういう人たちに対して、毎回どうやってアプローチしていくか?を考えるのは本当に楽しいですね。

田邊大吾(たなべ・だいご)

1987年7月10日東京都生まれ。佼成学園高校を卒業後、渡米。カリフォルニア州立大ロングビーチ校運動科学科を経て、東京衛生学園専門学校へ進学。著書に「24時間疲れない最強の身体づくり」など。

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