リアルアンサー
2018年7月22日の質問
「夢がない」と悲観する人にこの夏、試してほしいこと
現在、水戸ホーリーホックに所属する現役Jリーガーの安彦考真選手は、若い頃からの夢だった「Jリーガーになる」という目標を40歳になって実現しました。
一方で、若い世代の中には「自分のやりたいことが見つからない」「夢がない」と言って悩んだり、焦ったりしている人も少なくないと聞きます。
ちょうど夏休みということで、じっくり考えたり、何かにチャレンジするには良い時期です。
悩み多き若い世代に対して、安彦考真選手から実体験エピソードを交えて刺激を与えるメッセージをお願いします。
リアルアンサー
安彦考真選手の回答
夢は探すものではなく、好きなことに熱中した先に見えてくるもの
僕は「夢を持て」という大人の言葉が嫌いです。
気がつけば「夢を持て」の言葉は、子どもにとっては「夢が持てないのは悪いこと」になってしまいます。
大人はそんなつもりがなくても、子どもはその言葉に必死になって考えます。
そうすると自分には「夢がない」ことに気がつきます。その結果、「夢の持てない自分が悪い」と劣等感を抱いてしまう。結局、大人の正義で子どもを傷つけてしまうのです。
僕は、小さい頃から、近所の仲間と時間さえあればサッカーをしていました。
あの頃はテレビゲームも今のように当たり前にできる環境ではありませんでした。
子どもにとっては「手軽にできる」が、遊ぶポイントです。そうなると、学校の校庭にボール一個持っていけば遊べるサッカーは最適なスポーツでした。その結果、仲間と共にサッカーにハマっていったのです。
今の僕の周りのJリーガーたちも同様です。
とは言え、問題もあります。
サッカーしかしていきていないので、今「違う夢を持て」と言われても、Jリーガーですらサッカー以外の新たな夢を持つことができないのです。
要するに、「夢を持つ」ということは何かにハマることがスタートであり、何もない中で「夢」を語ることは非常に難しいということです。
「夢がない」ことに悩んだり、焦ったりしている人がいるならば、「夢」について考えることを今すぐやめよう!
この夏は自分のリミッターを外して、自分が今やりたいと思っていることや好きなことにがっつりハマってみよう!
ゲームでもいいし、お菓子を食べるでもいいし、家でダラダラするでもいい、旅行でもいい。どんなことでもいいので、他人の目を気にせず「これがやりたい」にハマる夏にしよう!
その先に、「このゲームのここ改善できるな」とか、「このお菓子なら夏にはこの食べ方がいい」とか、「家でダラダラするときの夏グッズ発見!」とかいうように、好きなことにハマるとそれが誰かの「快適」につながり、他人の課題解決をする結果になることがある。
それをSNSなどを使って発信することでより人の興味を集めることにつながります。
「夢を持つ」から「好きなことにハマる」が次の時代の言葉になる気がします。
夢がなくてもいい。今ある日常の中で「これがしたい」を本当にやってみればいい。本当の意味で「自由研究」をしてみてください!
僕は40歳で自分の好きなサッカーの日本トップリーグに所属することができました。
40歳でJリーガーになれた僕が言うのだから間違いない。
何かを始めるのに早いも遅いもない。そこにあるのは、他人の目を気にせず、自分の「好き」や「やりたい」に忠実になることだけだ。