「脂肪マイナス5キロ」+「筋肉プラス2キロ」で美しく3キロ痩せる

2018.4.24

livest!編集部

ボディメイクスペシャリストによる正しい食事法と筋トレによる理想の身体作りの秘密とは?

食事制限などで〝ただ痩せる〟だけではキレイには見えない。必要な部位に適度に筋肉をつけることで、メリハリの利いた美しいボディラインを手に入れることをめざす

久野圭一

KEY FIT EBISU TOKYO

ダイエットに大切なのは、「何を食べるか」ではなく「どれだけ食べるか」

ポッコリお腹や手足のたるみなど、ボディラインが気になり始めた30代、40代の人の多くは、まず最初に食事制限することだろう。

「糖質制限」や「朝食抜き」など話題になったダイエット法を自己流で取り入れることで、一時的に体重は落ちるかもしれない。しかし、新陳代謝が落ち、筋力も落ちているアラサー&アラフォー世代にとって、食事制限だけでは「崩れたボディラインを取り戻す」というもともとの課題は解決するどころか、逆により不健康に見えてしまう危険性もはらんでいる。

「ココナッツオイルやゆで卵など、さまざまな食材によるダイエット法が話題ですが、本気で痩せたければ『何を食べるか』ではなく『食べる量』に着目しなければ、理想の身体は手に入れることはできません」

欧米で人気のボディビルに似たボディメイクを競う「フィジーク競技」で活躍するトップアスリートであり、完全個室パーソナルトレーニングジム「KEY FIT EBISU TOKYO」の代表を務めるボディメイクスペシャリストの久野圭一さんは、ボディラインの崩れが気になるアラサー&アラフォー世代に対してそうアドバイスする。

「ボディメイクするために重要なのは『1日の総摂取カロリーと3大栄養素の比率』を徹底して考えた食事と正しい筋トレです。ブームに乗って特定の食材にこだわった食事法や極端な食事制限を試しても、短期的には痩せるかもしれませんが体型の持続はかなり難しいですね」

理想のカラダづくりのために「食事管理」プラス「効果的な筋トレ」を

次々と出る流行りの食事制限ダイエットを実践したことがある人も多いだろう。しかし、栄養や体のことに無知なまま「●●だけダイエット」を始めるのは、続けるのが難しいのはもちろん、無理に続けることで時に体調不良を引き起こすという危険も伴うと久野さんは言う。

「例えば今日から『食事は毎日キュウリと春雨だけ』にすれば、1週間で3キロは体重が落ちるはず。確かに体重だけで見ればダイエット成功かもしれないけれど、頭が回らなかったり、すぐ疲れちゃったり……相当弱ってしまう。極端に偏った食事でダイエットすると、脂肪だけでなく必要な筋肉まで減ってしまうので、『痩せた』というよりただ『縮んだ』だけと言えます」

そう話す久野さんの太い腕や厚い胸板といった逞しい肉体を見れば、彼がボディメイクの達人であることは一目瞭然。筋肉を極限にまで肥大化させるボディビルと違い、体全体のバランス美が重視されるフィジーク競技の日本を代表する選手である久野さんは、「理想の身体作りは正しい食事管理だけでなく、効果的な筋トレをすることが大切です」と語る。

「カッコいい体、美しい体になるために、一番効果的な運動はウエイトトレーニングです。でも、『ウエイトトレーニングはボディビルのように筋肉を大きくするため』というイメージが強く、特に女性は敬遠しがち。そんな間違ったイメージを払拭して、女性でも気軽にウエイトトレーニングのできる環境を作りたいと思い、ウエイトトレーニングに特化したトレーニングジムを始めました」

何かを大きく変えたり、状況が好転する時、1つの出会いがきっかけとなることが少なくない。「理想の身体を手に入れるための、カギとなる存在をめざす」という思いを込めて、トレーニングジム「KEY FIT」をスタートした久野さん。

自身の経験やノウハウを生かしたトレーニングを指導すると同時に、最適な食事法をアドバイスすることで、その人の理想とするボディメイクをサポートする。そんな久野さんの指導が評判となり、現在は久野さんによる直接指導の新規予約を受けられないほどの人気を博している。

ボディメイクの達人の久野さんに、「運動嫌いのアラサー&アラフォー世代が、夏までに3キロ痩せながら美しいボディラインを手に入れる」ための食事法とエクササイズメニューを教えてくれた。

 

久野圭一式「キレイに痩せるための食事法」

【1】まずは「1日の推定消費カロリー」(基礎代謝量)を知る

「基礎代謝とは、何もしなくても1日生活するだけで消費するカロリーのこと。トレーニングで筋肉をつけることを勧めるのは、筋肉量が増えれば基礎代謝が上がるので、それだけ日常の中でカロリー消費が増えるから。ダイエットのために筋トレすることは、美しいボディラインを手に入れるだけでなく、カロリー消費の上で効果的です」(久野さん)

(例)体重60kg、体脂肪率30&の女性の場合

久野さん式「1日の推定消費カロリー」= 1,660 kcal

※基礎代謝量の算出方法はさまざまな方法があります

 

【2】あなたが食べていい総摂取カロリーを決めます。

「あなたの推定消費カロリー(1,660kcal)から、月に2kg減量したい場合は1日の摂取カロリーを480kcal、3kg減量したい場合は720kcal減らします。この数値が1日で食べてもいい摂取カロリーとなります」(久野さん)

※注意事項

「ただ、急激に体重を減らすのはとてもつらい取り組みであり、健康面で悪影響があるので、体重の4%までの減量幅にすることをオススメします」(久野さん)

 

【3】その1日の摂取カロリーを何で摂るか、三大栄養素の比率を設定します。

「以下の比率をおおよそ守ります。トータルカロリーが同じなら、比率は若干変動しても構いません」(久野さん)

・タンパク質40%

・炭水化物40%

・脂質20%

 

【4】どの食品で摂るかを決めます。

「以下の食品は高タンパクだったり、体に良い脂質なので、引き締まった体を作るのに適しています」(久野さん)

※久野さん推奨の食品

鳥の胸肉、ササミ、牛赤身、豚ヒレ、ホエイプロテイン、全卵、卵白、オーツ、白米、玄米、無脂肪ヨーグルト、ココナッツオイル、エゴマオイル、フラックスシードオイル

<久野さん式1日の食事例>

朝:卵2個をオリーブオイルで焼いたスクランブルエッグ、ベーグル、ホエイプロテイン

昼:刺身定食ご飯半分、ホエイプロテイン

夜:牛ステーキ150g、サラダ、スープ

「刺身がサバ塩焼きになったり、牛肉がササミになっても大丈夫です。要は毎食タンパク質を含む食品を必ず入れ、砂糖や油を大量に含む食品を避けること。お酒も大量のカロリーを含みますのでなるべく避けた方が無難です」(久野さん)

「上記の摂取カロリーコントロールと同時に、自宅で短時間でできる自重筋トレを毎日5分でいいので続けてください」(久野さん)

 「キレイに痩せるための自重筋トレ」(1)<ムービングプレパレーション>

1)足を腰幅に開いて立ち、胸を張る

2)大きく一歩前に右足を出す

3)左手は床に着き、右手を右ヒザの内側に添える

(横から見た様子)

(正面から見た様子)

4)右ヒジを右足の真横に着く

(横から見た様子)

(正面から見た様子)

<ポイント>

お尻やもも裏がストレッチされていることを意識

5)右ヒジを床から離す

6)両手を肩幅より少し広く着き、上体を支える。

7)右足のつま先を立てる

8)右足のヒザをゆっくりと伸ばす

9)3秒キープする。

<ポイント>

ふくらはぎともも裏がストレッチされていることを意識

10)右足のつま先を床に着く

11)右ヒザを曲げる

12)床から両手を放し、胸を張った姿勢を取る

<ポイント>

腹筋、背筋を使って上体のバランスを取ることを意識

<※注意点>

ヒザがつま先より前に出ないように注意

13)右足を踏ん張り、左ヒザを伸ばして元の姿勢1)に戻る。

<ポイント>

大腿四頭筋、ハムストリングスのエクササイズになる

14)左右交互に5回ずつ行う

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