ゴッドハンドINTERVIEW
永井峻
楽ゆる整体・スクール代表/整体師/カウンセラー
確かに、現代社会に生きるビジネスパーソンにとって、肩に力が入る機会は少なくない。
大切なプレゼンの場など仕事における重要な場面はもちろん、そのための準備としてパソコンに向かう時間やキーパーソンへの根回しの場など、就業時間内でリラックスできている時間の方が少ないとも言える。
行き帰りの通勤では、ラッシュの中、周囲の人とぶつからないよう体中に力を入れて踏ん張り、駅やビル内での歩行中も人の波に合わせるため、常に体のどこかに力が入った状態で歩いている。
特に30代、40代にとって、上司からの依頼に対応し、部下の面倒を見て、取引先の信頼を掴む心配りを常に意識し続けなければいけない立場の人も多く、朝から晩まで肩の力が抜けることがない。
常に肩や首は固まり、背中や腰もハリを感じる。たまのマッサージではとてもコリやハリの根本解決には至らない……。
そんな悩み多きビジネスパーソンを多く施術してきた永井さんは、「体に感じる痛みの9割は〝力み〟が根源」だと断言する。
整体師として数多くの患者の悩みを解消してきた永井さんに、多くの信頼を集める整体治療の真髄を聞いた。
関連記事
田邊大吾「選手の能動的なトレーニングをサポートすることに徹する」
(http://www.livest.net/beauty/481.html)
体に感じる痛みの9割は〝力み〟が根源
断言しますが、痛みの9割は〝力み〟が根源です。なので、「楽ゆる」になればほとんどの痛みはなくなります。
Q. 〝力み〟が痛みの根源という説明は初耳です
整体とかに行くと、「お客さん、体硬いですね」って言われる人も少なくないと思います。でも、ベッドに寝ているのに筋肉が硬いって異常なんですよ。普通、ベッドに寝ているだけなら体の力は抜けていてもいいのに、力が入ったままの状態がクセになってしまっているからなんです。
Q. その〝力み〟を施術で解消するのが永井さんのアプローチ
僕の考え方として、体の不調を改善するために、まず脳をリラックスさせることを優先します。体の不調の部位を直接ケアしても、脳が力んだままだと不調を根本からは解消できないと考えているので。
Q. 永井さんの施術は強く指圧しない
はい。力でなんとかしようとするのは一流ではないと僕は考えています。最終的には、僕が指をパチンと鳴らすだけで治るくらいをめざしています(笑)。力を使わない、魔法のような治療が理想ですね。
Q. その考え方が、店名の由来にもなっている
僕が今までたくさん整体を受けてきた中で出た結論は、「楽でゆるい方が効く」ということ。力みがあるということは体が拒否していて閉じた状態。血流も悪い中で、たとえ世界一の施術を行っても効かないんですよ。だから、「楽でゆるい」けれど、効果抜群というのをコンセプトにしています。
Q. お客さんが永井さんを知る方法
やはり「口コミ」「紹介」が多いです。あとはホームページやブログ、著作を読んで、わざわざ遠方から来てくださる人もいます。そういう人は悩みが深刻な人が多いかな。
Q. 「ここがウリ」というところ
脳や自律神経、内臓といった深部の疲れのケアができる点ですね。やはり、今はさまざまなストレスの負荷が高い社会です。長時間のパソコンやスマホ操作、電磁波や静電気に囲まれた生活などの「テクノストレス」「デジタル系ストレス」は特に、無自覚な人が多いだけで、実際はかなり深刻な状態だと思っています。
永井峻(ながい・たかし)
楽ゆる整体・スクール代表。整体師。カウンセラー。祖父と父の早過ぎた死、自律神経失調症による自身のキャリア喪失という3つの死をへて、健康の大切さを痛感する。改善のために100種を超える方法でもがき抜いた末、アメリカの整体で劇的に回復し、整体の道へ。
専門は自律神経。スポーツ選手、医師などの専門家を含め、0歳~91歳まで、6年で約6万件の施術・指導を行ってきた。地方や海外からの来院も多いため、自宅でできる「セルフケア処方箋」を提供している。「早い、かんたん、なのに効く」をモットーとする楽ゆる式メソッドは総合満足度94%以上で、「誰でもすぐ効果が出る!」と好評。日々、その改良と普及に努めている。
主な著書として、「1日1分で人生が変わる おなかもみ上げ」「疲れを明日に残さないからだリセット」「1日3分! 「首ポンピング」で健康になる」「カチコチ体が10秒でみるみるやわらかくなるストレッチ」他がある。