プロ選手が教える「力を発揮できるスパイク選び」3つのヒント

2018.7.16

livest!編集部

リアルアンサー

2018年7月15日 安彦考真選手への質問

プロサッカー選手が教える「力を発揮できるスパイク選び」の3つのアドバイス

6月14日から開催されたFIFAワールドカップ2018ロシア大会は、決勝でクロアチアを4-2で破ったフランスが2度目の優勝を飾りました。

世界中で行われた予選を勝ち抜いた32カ国が参加した今大会。各チーム登録23名の選手たちが参加。決勝戦でのフランスのグリーズマン選手のPKやエムバペ選手の豪快なシュートなど、選手たちの最高のパフォーマンスを引き出すため、それぞれの思いや意図を込めた736人分のスパイクが大会を支えてきました。

プロ選手、特にワールドカップに出場するような選手は、ベストなプレーをするために、契約メーカーとたくさんの話し合いや試作を経て特注で製作されたスパイクを使用しています。

しかし、学生などは市販のスパイクの中から自身でチョイスしなければいけません。
現在は特定のメーカーと契約をしていない安彦考真選手に質問です。サッカーをプレーする小学生の保護者の方や学生に対して、ご自身の経験やノウハウをもとに、スパイクの選び方の考え方や重要なポイントを教えてください。

安彦考真選手の回答

重要なのは「憧れの選手モデル」ではなく「自分に合った」ものを選ぶ

サッカーという競技の性質上、唯一外部の力を必要とするのはスパイクです。
なので、陸上選手がスパイクに敏感になるのと同じくらいサッカー選手も気にすべき用具だ思います。

僕は現在はどこのメーカーとも契約はしていませんが、小さい頃からほぼ全部のメーカーを履いてきました。
その中で行き着いたのは「ミズノ」です。
それは純粋に日本製であるということと幅の広い足にフィットしやすいモデルが多いという点です。

これからスパイクを選ぶ子どもや保護者へのアドバイスとしては3つ上げておきたいと思います。

まず1つめは「スパイクには惜しまずお金をかける」ということ。

それは高いスパイクを買えと言っているわけではありません。
たくさんのメーカーがたくさんの種類を出しています。正直どのスパイクを履いていいかなどわかるわけがありません。
となると結果的にメーカーが行うのは、メッシやクリスティアーノ・ロナウドを使った宣伝になってしまいます。

メッシやロナウドになりたいと思うことは何ら否定しません。
しかし、あなたの足はメッシやロナウドではないということは事実ですし、それはこれからもそうなることはありません。
だからできるだけ多くのお店に足を運び、たくさんのスパイクを何度も試しながら、自分の感覚とコミュニケーションを取ってください。

2つめは「足型」を取ってほしいです。

その足型を持ってスポーツショップに行き、担当者にこの足型に合うスパイクについてアドバイスが欲しいと聞いてみてください。
これも1つめのアドバイスと同じですが、いろいろなスポーツショップへ行って多くの人からアドバイスを聞くことをオススメします。
その中で一番しっくりくる回答をしてくれた方の進めるスパイクを選ぶようにしましょう。

3つめは「普段から紐の結び方に注意をする」ということ。

面倒くさいからといって紐を結ばないままだと足首への負担もかかり、重心を取れない状態で歩き続けることになってしまいます。
スパイク選びも同様に、紐の種類や結び方にも気を使うことが重要になってきます。
足首に捻挫癖のある人や膝に痛みを抱えている人は、余計に気を使うべきです。

それから、靴下も同様です。
スパイクの中で靴下が滑ってしまうと怪我にもつながりますし、地面からの力を上手く吸収できないことにもつながります。
足の裏に滑り止めのあるもの、五本指ソックスなど、自分が履いてみて地面との接地やスパイクとの相性を確認してみてください。

最初は大変です。
しかし、スパイクは野球選手のバットやグローブと同じです。
手入れをして魂を吹き込むことも大事ですが、そもそも自分が好きなものではなく、自分に合ったものを見つけることに時間をかけてください。

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