1日1回、プレッシャーから自分を解放する時間をつくる

2018.4.3

livest!編集部

日常生活の中に潜むさまざまなストレス要因が、肩コリを誘発している

家族からも会社からも、責任あるポジションを任されて頑張るアラサー&アラフォー世代にとって、頑張るぶんだけ身体はSOSを発している

永井峻

楽ゆる整体 トータル・リチューニング

悩まされていた肩や首のコリや張りは、じつはストレスが原因だった

結婚して家族が増えて、愛する人に囲まれる生活。また会社では、徐々に信頼と実績を積み重ね、責任あるポジションを任され始める30代、40代のアラサー&アラフォー世代。20代とはまた違ったやりがいや充実感を手にして、忙しい日々を過ごしている人が多いだろう。

しかし、責任や期待が高まることで、肩にのしかかったまま走り続けてきた心身の疲労が蓄積し始める年齢でもある。20代のように体は無理が効きづらくなり、疲れがなかなかとれなくなってくる。加えて、失敗を大目に見てもらえた若い頃とは違い、上司と部下に挟まれながら、常に結果を出し続けなければいけない年代でもある。

長時間のデスクワークや睡眠不足で、首や肩は常にパンパンで、仕事の合間に受けるその場しのぎのマッサージではとても取り除くことができないほど、肩や腰に疲労が溜まってしまっている人は少なくないだろう。

「コリや張りの原因ですが、じつはストレスからくるものが多いんです」東京・西新宿で整体院「楽ゆる整体 トータル・リチューニング」の代表、永井峻(ながい・たかし)さんはそう語る。

永井さんは、痛みを感じない優しい整体で「全身を支える“芯”を整えることで体の内側から元気を取り戻す」というオリジナルの施術法で、2010年11月に同整体院を開業。多くの体調不良に悩める患者さんの症状改善を手掛けてきた実績を持つ。

肩や腰に感じるコリや張りというと、普通は疲れや血行不良が原因だと思いがちだが、永井さん曰く「もちろんそういう原因のものもありますが、ストレス由来の不調が最近増えてきています」という。

「日本語には『歯を食いしばる』『目を見開く』『重荷を背負う』などの慣用句がありますが、これらの慣用句に出る体の部位はすべて余計な力が入ったり緊張したりする部位。体に力が入ったままの状態、過緊張の状態が続くと自律神経が疲れてしまい、結果、コリや張りといった体調不良を感じる原因となるんです」

永井さん自身も整体師となる前に自律神経の不調に悩まされた過去があり、開業後もこの自律神経系が原因となる体調不良の改善に努めてきたという経歴を持つ。

「私自身、自律神経の不調に悩まされた時期にいろんな病院や整体に行きましたが、どこも『治せない』とたらいまわしにされました。『だったら、自分が困った人の助けになる場所を作ろう』と整体院を開業したという経緯があります。私のように自律神経系の不調で悩んでいても治療してくれる場所がないという人が多く、口コミを通じてうちに訪れる人が増えています」

そんな永井さんは、現代社会では自律神経系の不調を誘発する要因が散在すると警告する。

「今、私たちはWi-Fiが飛び交う中で、毎日長時間パソコンやスマホに向かっている。日々恐ろしいほどの電磁波を浴び続けています。目には見えない電磁波や静電気に囲まれて生活する私たちにとって、『テクノストレス』による体調不良の危険は確実に激増していると言えます」

そう語る永井さんが今回、ストレスからくる疲れやコリ、張りを自分で簡単に解消できる方法を教えてくれた。

「目の視神経や自律神経の中枢は後頭部に集中しています。脊柱起立筋(背筋)も後頭部につながっている。だから後頭部を温めることで自律神経を鎮める。これだけでも身体の力みや過緊張が解け、コリや張りを抑えてくれる効果があります」

「テクノストレス」と聞くと不気味で怖くなるが、確かにパソコンやスマホの長時間使用によって、目や首、肩のコリや張りに悩まされている人は多いだろう。「最近調子が良くない」と感じている人は無理せずこまめに休憩を入れつつ、手軽にできる永井さん直伝の自律神経系を休める「後頭部温め療法」を試してみよう。

仕事でも家庭でも、張り詰めた毎日を過ごし続けている30代、40代、アラサー&アラフォー世代。家族を愛するビジネスパーソンの多くは、無意識に常に自分にプレッシャーを与え続けている。心身ともに疲労が蓄積された状態では効率が悪くなるばかりか、取り返しのつかないトラブルに発展してしまう引き金になることもある。

せめて1日1分、ホットタオルを使ったセルフリフレッシュで張り詰めた心身を解きほぐし、蓄積された疲労を発散しよう。

 <後頭部温めリラックス>

「やりかたは簡単ですがとても効果的です。後頭部の血流が悪くなると顔がむくむので、美顔にも効くのでぜひこまめに実施してほしいですね」

ホットタオルがベストだとのことだが、なければ携帯カイロで代替もOKと永井さん。

「人の表情は後頭部と首の筋肉が影響しているんです。だから後頭部や首を温めることで血行が良くなり、表情も柔らかくなったり、明るくなったりする効果もあります」

ただ自分で頭をマッサージする人もいるが、永井さん曰く「自己流での頭部マッサージは逆に緊張を与えてしまうこともあるのでおススメしません。セルフケアなら、ホットタオルで温める程度がベターです」

1)水にぬらしたタオルを電子レンジで50秒から1分程度温める

2)うつ伏せに寝る

3)両耳の間の後頭部(髪の毛の生え際付近)にホットタオルを当て、5分程度、タオルが冷えるまでリラックスして休憩する

※1日何度行ってもOK

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