「良い呼吸でより美しく、より健康に」
誰もが無意識に当たり前のように行なっている呼吸。しかし最近、周囲で「呼吸が浅くなったように感じる」と話す人が増えている。
その原因は何か? また呼吸が浅くなることでどんな弊害があるのか? さらに呼吸を改善する方法は? 今、改めて「呼吸」を知ることで、日々の生活を見直し、より健康的な自分を取り戻そう。
livest!編集部
「呼吸が浅くなる」のはなぜ?
・パソコンやスマホの長時間使用
小さい画面を長時間凝視すると、自然と背中が丸まり前かがみな姿勢になる。その結果、前面の胸周辺が縮こまり、呼吸に必要な筋肉に悪影響を及ぼす
・鼻炎などのアレルギー体質
花粉症や慢性鼻炎などのアレルギー性の呼吸器疾患によって気道が狭まることで、呼吸が浅くなってしまう。また、ぜんそくの症状などでも同様に呼吸の質に悪影響が出る。
・汚れた空気を伴う環境
周囲のタバコの煙や香水の匂い、ハウスダストなどによって、無意識に呼吸が浅くなってしまう場合がある。
では、「良い呼吸」とはいったいどういうものなのか?
良い呼吸とは?
・呼吸に関する筋肉がしっかりと働く
「外肋間筋」や「内肋間筋」、「横隔膜」といった呼吸をするのに重要な役割を果たす「呼吸筋」に柔軟性があり、肺を覆う「胸郭」全体が大きく動くことが「良い呼吸」にとって大切。
・「鼻呼吸」
吸った空気を加温・加湿できるので、気道に不必要な刺激が少なくなる。一度で多くの空気を体に取り込める。逆に、口呼吸は気道が乾燥するだけでなく、呼吸が自然と浅くなってしまいがち。
・「腹式呼吸」
常に腹式呼吸である必要はないが、呼吸を司る呼吸筋群が有効に使える呼吸法なので、正しい腹式呼吸ができるようにしておきたい。
良い呼吸を行うためのヒント
良い呼吸のための環境
・空気がキレイな環境づくり
特に寝ている時間が多い部屋の空気の状態をよくする。布団をまめに干す、掃除機をかけるなど部屋を清潔にして、必要に応じて空気乾燥器をつけるなど。また、タバコの煙やペットの毛などにも気をつける。
運動をする際は、空気が澄んでいる朝、緑の多い公園内など、時間帯や場所を選ぶ。
良い呼吸を導くラッキースポット紹介5選
【公園】
2020年に2度目の開催となる東京オリンピックで再注目されているのが、1964年の東京オリンピックのために整備された2つの公園。都会の中にもかかわらずたくさんの樹木があり、喧騒から離れて思わず運動したくなる場所。思わず深呼吸したくなる⁉︎
駒沢オリンピック公園
住所:東京都世田谷区駒沢公園1-1(https://www.tef.or.jp/kopgp/)
1964年に開催された東京オリンピックの会場として整備された都会の中の大規模公園。ランニングに最適なジョギングコースが公園内に設定されていて、1周約2キロ。公園内に植えられたたくさんの樹木の中を気持ちよく走れるコースで、週末になるとたくさんのランナーが集う。また芝生や広場なども何箇所もあり、ヨガや座禅もできる。
代々木公園
住所:東京都渋谷区代々木神園町・神南2丁目(http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index039.html)
1964年の東京オリンピックでは選手村として使用され、その後再整備。1967年に代々木公園として開園。原宿駅、代々木公園駅、明治神宮前駅、代々木八幡駅などが近くにあり、交通の便が良い都会のオアシス的存在。週末にはイベントが開催されたり、ストリートパフォーマンスが至るところで繰り広げられるなど、訪れるだけで楽しくなってくる場所。ジョギングコースとしては整備されていないが、走ったり軽い運動をしたりするにはじゅうぶんな場所であり、またベンチも芝生内や池の周辺にたくさん設置されていて、瞑想したり、深呼吸することもできる。
【オープンカフェ】
日比谷サロー
住所:東京都千代田区日比谷公園1-1(http://hibiyasaroh.jp)
日比谷公園内にある1949年開業の老舗オープンカフェ。銀座や有楽町といった繁華街、虎ノ門や内幸町といったオフィス街に囲まれ、昼間も多くの人が訪れる日比谷公園。緑の向こうに見える高層ビル群を眺めながら、ゆっくりと呼吸を整えたい。
アニヴェルセル カフェ&レストラン
住所:東京都港区北青山3-5-30(http://cafe.anniversaire.co.jp/)
パリの雰囲気を感じさせる、表参道に面するおしゃれなカフェ。表参道を行き交う人を見ながら大きなカップのカフェオレを飲んでいるだけで、忙しい日常を忘れ、呼吸も軽くなる⁉︎
LOGROAD DAIKANYAMA
住所:東京都渋谷区代官山町13番1号(http://www.logroad-daikanyama.jp)
さまざまな種類の自家製ビールが飲める「SPRING VALLEY BREWERY TOKYO」、カラフルで美味しいドーナツが自慢の「THE MART」、自家製パンが美味しい「 GARDEN HOUSE CRAFTS」など、おしゃれなお店がたくさんある代官山の中でも注目スポット。3店舗ともオープンスペースがあり、気持ちい日差しを浴びながらビールやカフェを楽しめる。オープンスペースは車が通らない遊歩道に面しているので、思わず深呼吸したくなること間違いなし。
・呼吸を意識する
ヨガやピラティスを体験することで、知識のあるトレーナーに正しい呼吸を教えてもらう。ヨガや坐禅に取り組むことで自分の呼吸を意識する。
良い呼吸を導くゴッドハンド紹介3選
【ヨガ・ピラティス】
コートヤードHIROO
住所:東京都港区西麻布4-21-2(http://cy-hiroo.jp)
閑静な広尾の住宅街の中にある高級感あふれる施設。門をくぐれば開放的な空間が広がり、思わず空を見上げて深呼吸したくなる魅力的な場所。清潔で広々としたヨガ施設があり、シャワーも完備。日常を忘れて気持よく汗をかくことが可能。月曜から土曜まで、早朝から夜までさまざまなヨガのメニューが実施されていて、自分のペースでヨガを学べる。最初に深い呼吸の指導から入るため、通っているうちに自然と深く正しい呼吸が身につく。
ソラーチェ代官山
住所:東京都渋谷区恵比寿西2-20-15(http://www.solace-daikanyama.com/)
代官山にある完全予約制のプライベートスタジオ。「自分らしく歳を重ねる」アンチエイジングを提案するというコンセプトで、加圧トレーニングやピラティスなどメニューも多彩。代官山セレブや人気女優、モデルなども足繁く通う人気施設。トレーニングはもちろんだが、人気にピラティスを体験することで呼吸を意識でき、適切な指導を受ける中で深い呼吸を会得できる。
【坐禅】
雲龍寺 東京禅センター
住所:東京都世田谷区野沢3-37-2(http://www.myoshin-zen-c.jp/index.htm)
臨済宗妙心寺派が禅を紹介するために設立した「禅の学びの場」。初心者でも気軽に座禅を体験でき、また禅についても学ぶことができる。境内で座禅に取り組むことで、日常の雑念を取り払い、自分と向き合う時間を作るとともに、体の芯から呼吸を行うことで、自然と深い呼吸ができるようになることをめざす。
・呼吸筋を活発にする
エクササイズや整体で固まった呼吸筋を柔軟にする。
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【スポーツジム】
IWA ACADEMY
住所:東京都千代田区六番町1-7(http://iwa-academy.com)
メジャーリーガー岩隈久志投手が共同代表を務める複合型スポーツ施設。思い通りに身体を使える喜びを「プラクティス・フィールド」、「リカバリー・フィールド」、「ストレングス・フィールド」の3つの施設を活用して提供。基本的にはマンツーマンのプライベートレッスンなので、初めてでも安心して体験できる。最新のマシンを使ったトレーニングで、眠っていた呼吸筋をよみがえらせ、深い呼吸ができる身体を取り戻す。
SUPERストレッチ 銀座店
住所:東京都中央区銀座6-4-8(https://www.superstretch.jp/shop/ginza/)
メジャーリーガー上原浩治投手がアドバイザーを務めるストレッチ専門店。専属のプロフェッショナル認定トレーナーがその人のカラダの状態合わせて独自のメソッド「3WAYストレッチ」で筋肉を伸ばしてくれる。特に肩甲骨まわりをストレッチしてもらうことで、呼吸改善に繋がるだけでなく、肩こりや首のコリも解消できて一石二鳥。
VIDO
東京都渋谷区(http://www.vido.asia)
「we are all athletes,すべては意識から始まる」をコンセプトに、体の隅々までのコントロールするパフォーマンスを身につけるトレーニングスタジオ。代表の山坂元一トレーナーがその人の状態やリクエストに合わせて立てたトレーニングメニューを、体のメカニズムを理解しながら実践することで、体が本来持つ機能を高める。
【整体】
AYATAカイロプラクティック
住所:東京都杉並区西荻南2-19-4(http://www.chiroinfo.org/~room/)
綾田英樹さんによる「手の技」と「科学」の融合によるカイロプラクティック治療院。普段の生活で崩れた姿勢を矯正し、固まった筋肉や関節を柔軟にすることで正しい呼吸ができる身体づくりをめざす。予約制のため待ち時間がなく、仕事の合間に通うことも可能。瞬時に治す即効性ではなく、少し長いスパンで身体の矯正に取り組むことが主となる治療院。
NEUTRAL 渋谷店
住所:東京都渋谷区道玄坂2-15-1 ノア道玄坂1216号室(http://salon-neutral.com/shibuya/)
現役モデルでありながら、整体師兼トレーナーとしても活動する寺田健志さんが代表を務める完全オーダーメイドのサロン。寺田さんが自身のモデル経験を生かして開発した整体術とトレーニング指導は、多くのモデルや女優たちに人気。凝り固まってしまった呼吸に必要な筋肉や関節を、骨格矯正によって改善し、正しい呼吸を呼び戻す。
呼吸について正しい知識を学ぶ
良い呼吸を導くコンテンツ紹介
【書籍】
「胸郭を広げてコントロール 呼吸&ぜんそく 改善ストレッチ+エクササイズ」
生命の源となる「呼吸」。活動や成長に必要な酸素を取り込み、不要となった二酸化炭素を出す行為は、人が生まれた瞬間から死ぬ直前まで絶えず行う必須のもの。だからこそ「呼吸」は健康にとって非常であり、「正しい呼吸」を行うことが美と健康を手にする鍵となる。
小児喘息の権威である「呼吸器・アレルギーセンター 大阪はびきの医療センター」の亀田先生と、自身が喘息持ちでもあるサッカー日本代表の岡崎慎司選手が、喘息について、そして呼吸について語り合う対談から始まり、呼吸のメカニズムや呼吸にとって良い環境づくりのヒントを掲載。
また後半部分には、人気スポーツトレーナーの三浦香織さんによるオリジナルの「呼吸改善ストレッチ&エクササイズ」が紹介されていて、すぐに呼吸改善に取り組める構成になっている。
「胸郭を広げてコントロール 呼吸&ぜんそく 改善ストレッチ+エクササイズ」
(2017年4月27日発売/光文社)監修:地方独立行政法人 大阪府立病院機構 呼吸器・アレルギーセンター 大阪はびきの医療センター / 巻頭メッセージ:岡崎慎司選手(サッカー日本代表)