人生に迷いを感じ始める「不惑」の40代

2019.2.15

livest!編集長

あなたの子どもの頃の夢はなんですか?20年後の夢はなんですか?

編集長のブログ
2019年2月15日

 

「不惑」の40代、多くの人はなぜ人生に迷いを感じ始めるのか?

 

若い頃、誰もが将来の自分の未来予想図を思い描いた。
スポーツ選手や芸能人、医者や政治家、パティシエ……。
その時にキラキラ輝いて見えた実在の誰かに影響を受けて、就きたい仕事、なりたい自分を誰もが思い描いた。

その頃の理想像はたいていの場合、10代後半や20代となった自分の姿だった。
改めて考えると、ほとんどの人は子どもの頃に「40代、50代になっている自分の理想像」なんて思い描かない。
それはおそらく、小学生にとって40代、50代というのは想像の範囲外の遥か彼方の未来だからだろう。

 

しかし、生きていれば誰もが必ずそのあたりの年齢に辿り着く。
その時その時を一生懸命に生きていればいるほど、「明日の自分」「来年の自分」はある程度想像できるし、具体的な目標も思い描ける。一方で、20年後の自分というのはフォルムがボヤけたノイズがかかったもので、明確なイメージを持ちづらい。
そんな先のことは今すぐに考える必要もないので、真剣に考える必要もないから尚更だ。
そんなことより、職場でのやるべきことや家族のこと、今やらなければいけないことに注力するのは当然のことだ。
そして気がつけば、いつの間にか40代、50代が現実のものとして、すぐ目の前に迫っている年齢になっている。
そこで多くの人は愕然とする。
「さて、自分はこれからどうすればいい?」

自分がどんな40代、50代になっていたいかの具体的なイメージがないというのは、目的地を持たない冒険と同じ。どこをめざせばいいかわからないから、確固たる一歩目を踏み出せない。
そして多くの人は、とりあえず今の立ち位置の延長線上に引かれた白線の上を歩く。
特に積極的という訳でなく、他に選択肢が思い浮かばないけれど、歩みを止めることはできないという強迫観念で。

 

40代。人生100年時代は目前というが、少なく見積もっても少なくない人が80歳くらいまでは生きる可能性が高い。
40代は、まさに今、人生の折り返し地点を目前にしているか、折り返したばかりかという年齢だ。
そう考えるとまだまだ人生は長い。にもかかわらず、その先の目的地を明確に定めぬまま、多くの人は折り返し地点を越え、とりあえず現状の延長線上を走り続ける。

子どもの頃の10年先の理想像は簡単に思い描けたし、実現できると根拠なく信じていた。その頃の10年先の自分は、今とはかけ離れた華やかな世界で、見上げるほど高いステージで輝いていた。
そして今。
40代になって見る夢は、多くの場合、想像力の助けの必要のない現実的な姿を、さまざまな言い訳をこねくり回して受け入れてしまっている。

 

それがなぜなのか、まだわからない。
その理由がわかるのが先か、もう一度子どもの頃のように果てしない想像力に自分を近づけようとアクションし始めるのが先か……。

今よりずっと幼くて、今よりずっと力も経験もない自分が簡単にできたことを、40年以上も生きてきたにもかかわらず、できなくなっている自分に真摯に向き合えるかどうか。
人生の折り返し地点にいる今、最優先でやるべきことのような気がしなくもない。

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