40歳Jリーガー安彦考真が今年取り組む新たな挑戦

2019.2.18

安彦考真

40歳Jリーガー安彦考真選手の「2019シーズン所信表明」

 

リアルアンサーとは、さまざまな分野で活躍するトップランナーたちに、自身の活動する分野や現在社会で起こっている出来事などについて、自身の経験をふまえてリアルな意見を語ってもらう取り組みです。

普段はスタジアムやモニター越しでしか見ていないアスリートたちの本音や実体験、ビジネスパーソンたちの経験則に基づいたリアルなアドバイスなど、ジャンルにこだわらず万人の心に響くメッセージを取り上げていく企画です。

リアルアンサー

2019年2月18日

40歳Jリーガー安彦考真選手が今シーズン取り組む新たな挑戦

Jリーガー2シーズン目を迎えた安彦考真選手。

昨シーズンのJ2水戸ホーリーホックでのルーキーイヤー。公式戦の出場は叶わなかったが、40歳のJリーガー誕生は多くの人にインパクトを与えた。

J3のY.S.C.C.横浜に移籍した今シーズン。昨年の経験を糧に、安彦考真選手は今年どんなビジョンを持ってサッカーに取り組んでいくのか。そしてクラウドファンディングJリーガーとして、ピッチ外でどんな活動を計画しているのか。

サッカー界に刺激を与え続ける安彦考真選手に、今年の抱負と所信表明を語ってもらいました。

人間としての「ベテランの存在感」で勝負する

安彦考真

Y.S.C.C.横浜

 

「Jリーグ最年長デビュー記録更新!」
〜年俸0円のオールドルーキーがあのサッカーの神様が持つ記録を更新した〜

そんな言葉がネットや紙面を飾ることが直近の目標です。

このJリーグ最年長デビュー記録更新は「目的」ではなく「目標」です。

 

僕は「スポーツ界を変える」ために"失敗を否定せずチャレンジを応援する社会を創る"ことを目指しています。

これが僕の当面の人生の目的です。

そのために多くの目標を掲げています。

そのための一つにJリーグ最年長デビュー記録更新は存在します。

 

昨シーズンは、プロになれた嬉しさとプロになってからの苦しさの両方を味わいました。

僕の中で常に乗り越えられない壁はないと思っていますが、実際に乗り越えられない壁が目の前に立ちはだかり、最高に苦しい昨シーズンとなりました。

僕はこのチャレンジをするときに僕の中でのJリーガーの定義を決めました。

それは、残り10分でいいから出場したときにスタジアムの空気を変えれる選手であり、ベンチに置いておきたくなる選手。

その選手の一番の武器は、FKやゴール前の嗅覚ではなく、人間力である、と。

誰に何を言われようがそれだけを考え挑み続けた結果、周囲を巻き込みJリーガーとして戦う切符を手に入れました。

ところがどうでしょうか。

Jリーガーになった途端、僕の中でのJリーガーの定義は少しずつ世間が思うJリーガーへと感覚が変わって行きました。

それは、昨シーズンの総合的な僕の取り組みに問題がありました。

僕はピッチ内外合わせて自分の「人間力」にバランスをとっていたのです。

それがクラブからの通達によりピッチ外の行動に制限がかかりました。

クラウドファンディングやオンラインサロンは禁止され、Twitterで発信することにすら制限がかかりました。

僕の強みは消え表現力は乏しくなり、自分へ発破をかけることができなくなりました。

すると、気がつけばピッチ内だけに目を向けるようになり、ただひたすら他人が作ったJリーガーという定義を必死に追いかけていました。

 

僕が乗り越えられない壁と表現したのは、この他人が作った定義にハマったときにおきます。

常に僕は僕が思う定義の中で全力を尽くし、それを堂々と表現してきました。

しかし、その定義が他者に移った瞬間、僕は凡人へと戻ります。

そこからがイップスの始まりでした。

朝起きれば練習に行きたくなくなり、練習場に到着すればテンションが下がり、練習着を着れば不安に押しつぶされそうになりました。

そんな自分が惨めで情けなく思う日々を2ヶ月ほど過ごしました。

しかしこのままではダメだ、と心に決めいくつかの事を始めました。

(その具体的な解決方法は会員サイトで書きますので是非楽しみにしていてください!)

今年でJリーガー2年目を迎えるシーズンは、ピッチ内外にて躍動します。

ピッチ内では、必ず試合に出場しゴール奪うという明確で誰もが認める結果を残すこと。

それと同時にどんな状況になっても「存在」を示し続けていくこと。

シーズン前は結果が出ていないから期待に満ち溢れている。

しかし、結果が出れば感情が左右する。

そんなときにこそ僕のいる意味が出てくるはずだ。

今年は「存在感」の出し方と同時に「ベテラン」の意味をちゃんとテイギしたいと思っている。

ベテランとは何なのか。多くの人が経験がありそれを影響力として示す的な発想だろうけど、本当にそうなのだろうか。

僕の中のベテランをしっかり存在感として示し表現していきたい思う。

そして、ピッチ外では、昨年やりきれなかったJリーガーの価値運用を形にしたい。

多くの選手がセカンドキャリアやパラレルキャリア、副業などの言い方で迷走している中、これぞ現代に生きるライフスタイルだというものを結果で示したい。

世の中の常識や固定概念にとらわれず、こんなことがあったら面白いを追求して、人から求められる数を増やしていきたいと思っています。

昨年以上に多くの人を巻き込み、共に作り上げる達成感を味わう瞬間を増やしていきます。

 

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