これからの人生を再起動するための大事な心がけとは?

2025.4.25

伊部塁 「人生再構成」BLUEPRINT代表

なぜ、順調だったキャリアをすべて捨て、再出発しようとしたのか?

第5回:小さく始めるキャリアの再起動。副業から人生を整える方法

 

新しいことを始めたい。でも、どう始めればいいのか分からない。

そんなふうに立ち止まったこと、ありませんか?

あるいは、こうも思ったことがあるかもしれません。

もう一度チャレンジしてみたい。でも、自分にはもうそんな勇気はない、と。

 

私はコロナ禍をきっかけに、長く続けてきたビジネスの現場から距離を置き、大学に通い直しながら、もう一度、自分という存在を見つめなおしました。

そこには、不安も、迷いも、たくさんありました。

でも今は、こう感じています。

「人生は、いつからでも整え直せる」

そして、より大事なことは「焦らず小さく始める」ということ。

 

「やる気」より、「やれる形」から始めてみる

キャリアを再起動するというと、どこか「大きな決断」が必要に思えるかもしれません。

たとえば、思い切って起業するとか、会社を辞めて勝負に出るとか。

でも、多くの人がその“決断”の大きさに、かえって足がすくんでしまうのも事実です。

私が学んだのは、やる気に頼るのではなく、「やれる形」を先に用意することの大切さです。

 

たとえば、

・自分の得意なことを活かして、無料のモニター相談を始めてみる

・noteやブログで、自分なりの視点を発信してみる

・月に1度、友人に小さな講座を開いてみる

そんなふうに、「これならできる」と思えるサイズで、最初の一歩をつくる。

 

アドラーは言いました。

「困難を克服する勇気は、最初の小さな一歩に宿る」

 

小さな一歩は、自分を裏切りません。

それは、未来へと続く確かな足がかりになります。

 

過去の経験は、今の誰かの「助け」になる

振り返ってみると、自分のキャリアの中には、いつの間にか使われなくなっていたスキルや、遠い記憶に追いやられた得意なことが眠っているものです。

でも、その“過去”こそが、今の自分の可能性を支えてくれることもあります。

 

たとえば私は、編集者として「人の想いを言葉にする」ことに携わってきました。

その力は、いま「キャリア再構築支援」という形で、新たな役割を果たしています。

何かをゼロから始めるのではなく、過去を再編集して今に活かす。

 

たとえば、かつて人に相談されることが多かった人は、その経験を小さな相談サービスにできるかもしれない。

昔、文章を書くのが好きだった人は、その感性をブログに活かすことができるかもしれない。

ヒントはいつも、“あなたの過去”の中にあるのです。

 

誰かの「ありがとう」が、自信をつくってくれる

副業として何かを始めてみて、一番印象に残っているのは、小さな「ありがとう」の言葉でした。

原稿を読んで「心が軽くなった」と言われたり、キャリアについてのちょっとした会話の中で「話してよかった」と微笑まれたり。

その一つひとつが、「自分にも人の役に立てる場があるのだ」と、静かに背中を押してくれるのです。

収入では測れない、自信の土台。

それは、誰かの“ありがとう”というシンプルな言葉の中に宿っています。

 

副業は、人生の「実験室」になる

副業という言葉には、どこか「足りないものを補う」という響きがあるかもしれません。

けれど、私はこう考えています。

副業とは、「自分自身のあり方を試せる実験室」だと。

本業の枠を超え、好きなこと、やりたかったことを、小さく試してみる。

失敗してもいい。形にならなくてもいい。

その過程こそが、「自分の人生をどう整えるか」という問いへのヒントをくれるのです。

 

人生の後半は、“守るため”だけの時間ではありません。

それまで培ってきた経験や感性を、もう一度“使ってみる”時間でもあるのです。

副業というフィールドは、その“自分で変えていく感覚”を、思い出させてくれるものでもあるのです。

 

人生は、いつでも編集し直せる

これまで私は、編集者として多くの人の物語を編集してきました。

けれど今、最も強く感じるのは、自分自身の人生こそが、一番大切な編集対象だったということです。

ひとつの章が終わっても、また次の章を書き始めればいい。

過去の失敗も、行き止まりに見えた出来事も、

見方を変えれば「未来へつながる伏線」になり得ます。

だからこそ、どんなに小さな一歩でも、それが“自分の物語”を動かすはじまりになるのだと思います。

 

最後に:この一歩を「好き」から始めてみる

何かを始めようと思ったとき、「正解」や「結果」を先に探してしまうと、動けなくなることがあります。

でも、どんなことでもいいのです。

・昔好きだったことを、もう一度やってみる

・今、気になることを、人に話してみる

・好きな時間帯に、好きな場所で、ほんの15分、何かに向き合ってみる

そんな小さな“好き”が、人生のリズムを整えてくれるのです。

 

次のステップへ(ご案内)

もし、「自分も何か始めてみたい」と感じた方がいらっしゃったら、最初の一歩として、無料で受けていただける「キャリア再構築セッション」や、
ご自身の棚卸しを手助けする「自分編集ワークシート」をご用意しています。

興味をお持ちの方は、下記リンクよりご覧いただけたらうれしいです。

どんなきっかけも、最初は「ちいさな気づき」から始まります。

この5回のシリーズが、あなたの静かな「再出発」の手助けになれたなら、こんなにうれしいことはありません。

人生はいつでも、やさしく、やわらかく、始め直せるのです。

関連記事